「と」「&」カウント【ワルツ上達:踊りやすくするコツ】

あなたのワルツ、どのカウントでつまずいていますか?

ワルツの基本カウントはもちろん「1, 2, 3」。しかし、ステップが少し複雑になると、「1&2, 3」や「1, 2&3」といった、普段聞き慣れないカウントが登場します。

「先生のカウントに合わせて動いているつもりなのに、なぜかギクシャクしてしまう…」
「どの”&”も同じように動いてしまい、ステップのメリハリが出ない」
「特にカウント2で早く上がりすぎてしまい、流れが止まってしまう…」

これは、私たちヒロスダンススタジオのレッスンでも、多くの熱心な生徒さんが一度は直面する壁です。これらの「&」は、そのカウントに入る場所によってその役割と意識すべきポイントが全く異なります。

この記事では、それぞれの「&」カウントが持つ意味の違いを解説して、あなたのワルツの技術的な向上と表現力を飛躍させ、より楽しく、より踊りやすくするためのコツをお伝えします。

 

「&」カウントの基本的な役割:単なる「つなぎ」ではない高度な技術

まず大前提として、「&」カウントは、拍と拍の間に追加される短い時間であり、動きと動きが途切れないように、滑らかにする役割を持っています。

音楽的には、これを「シンコペーション」と呼びます。ワルツには「1・2・3」という、誰もが心地よいと感じる「お約束」のリズムがありますよね。シンコペーションとは、このお約束を意図的にズラし、拍と拍の間にあえてステップを「割り込ませる」テクニックであり、それを表現しようとする大切な意識です。この心地よい「裏切り」が、ダンスにハッとするような変化や豊かな表情を与えてくれます。

しかし、ワルツにおける「&」は、単なるおしゃれなリズムのバリエーションではありません。それは、多くのダンサーが悩む「早すぎるライズ」を矯正し、ダンスにダイナミズム(緩急)と音楽とそのステップの一体感をもたらす、極めて高度な技術的なカウントです。

 

【カウント別】「&」の役割と踊り方のポイント

ここからは、いよいよ本題です。「&」が入る位置によって、どのように意識を変え、踊り分けるべきかを具体的に見ていきましょう。

 

ケース1:推進力を加速させる「1&2, 3」

このカウントは、ワルツの大きな特徴である「スイング」をさらに加速させ、ダイナミックな移動を生み出すときによく使われます。

  • 役割:

    このカウントの役割は、ダンスに力強い「推進力」を与えることです。

    「1」で踏み出したエネルギーを途切れさせず、すぐ続く「&」のステップで、さらに身体を前へグッと送り込みます。その感覚は、まるで一歩目を二歩目が追いかけていくよう。タンッ、タンッと歯切れのよいリズムで、ダンスがぐんぐん加速していきます。

  • 踊り方の意識:
    「1」で床を踏んだら、そこで一瞬たりとも止まりません。「1」のエネルギーをそのまま「&」の動きに繋げ、まるで誰かに背中をそっと押してもらうかのように、身体全体を滑らせていくイメージです。この「1&」の一連の流れが、フロアを大きく使う、伸びやかなアクションを生み出します。

ターニング・ロック・トゥ・ライト (Turning Lock to Right) 1&23
推進力のある連続回転
強いサイド・リード、滑らかな回転の維持  

バウンス・フォーラウェイ (Bounce Fallaway) 1&23
弾むような後退アクション
身体の圧縮と伸展、パートナーとの距離感  

パッシング・クロス・シャッセ (Passing Cross Chasse) 1&23
素早い交差と方向転換
足元の正確なプレースメント、ボディのリード  

 

ケース2:一瞬の動きでキレを生む「1, 2&3」

ワルツの華である回転や、素早い方向転換を伴うステップで頻繁に登場するのが、このカウントです。

  • 役割:

    このタイミングは、ダンスにシャープな「キレ」や「アクセント」を生み出します。

    「2」で開いた足を、「&」で素早く閉じる(または揃える)動きは、回転に勢いをつけ、瞬時に次の方向へと身体を向ける、極めて重要な「つなぎ」の動作となります。

  • 踊り方の意識:
    ここでの「&」は、スピードと正確性が命です。実はこの練習が、「早すぎるライズ」を修正する最高のトレーニングになります。「2&」で素早い足のアクションを行うためには、身体が床に近い状態(まだライズの頂点に達していない状態)であることが絶対条件です。結果として、このフィガーを練習すること自体が、ライズを遅らせる正しいタイミングを身体に自然と教え込むことになるのです。この「2&」がスムーズに行えるようになると、回転が安定し、ダンス全体の流れが劇的に改善されます。

シャッセ・フロム・PP (Chasse from PP) 12&3
滑らかな加速、直線的な進行
ボディのアライメント維持、PPでのコネクション  

クイック・オープン・リバース (Quick Open Reverse) 12&3
鋭い回転のアクセント
CBMとフット・スイブル、回転中のバランス  

ダブル・リバース・スピン (Double Reverse Spin) 12&3
コンパクトな回転、方向転換
軸足でのコントロールされた回転、ライズのタイミング  

バック・ロック (Back Lock) 12&3
素早い後退と方向転換
足の交差(ロック)動作、ボディの浮遊感  

プログレッシブ・シャッセ・トゥ・ライト (Progressive Chasse to Right)12&3
右への素早い進行
ボディのフライト(滞空時間)、スウェイの活用  

ランニング・ウィーブ (Running Weave)12&3
織りなすような流れる動き
男女の位置関係の変化、PPからの出入り  

 

ケース3:次の小節への「助走」となる「1, 2, 3&」

このカウントは、一つのフィガーの終わりから次のフィガーへと、切れ目なく移行するために使われる特殊なタイミングです。

  • 役割:

    このカウントの役割は、次のステップへの「助走」となり、動きを滑らかに加速させることです。

    「3」のステップで動きを完結させるのではなく、続く「&」で、次の小節の時間を「前借り」するように素早く準備をします。小節の終わりで一息つく間を与えず、即座に次の動きへとつなげることで、フィガー間に切れ目のない流れが生まれます。

  • 踊り方の意識:
    重要なのは、体重が乗っている「支え足」です。「3」の後、「溜める」というよりは「待たない」という意識が重要です。「&」のタイミングで、次のアクション(例えば、部分的な体重移動で足を閉じるなど)を素早く行い、即座に次のフィガーの「1」を開始します。この一瞬の「準備」が、フィガー間に切れ目のない、途切れることのない流れを生み出すのです。

アウトサイド・チェンジ・ロック (Outside Change Lock) 123&
加速的なフィガーの連結
次のステップへの素早い準備動作、体重移動のコントロール  

リバース・ピボット (Reverse Pivot) (123)&
瞬間的な方向転換
軸足での鋭い回転、CBMの活用  

 

「&」を身体に染み込ませる効果的な練習法

頭で理解したら、次は身体に覚えさせる番です。焦らず、一つずつ試してみましょう。

  1. カウントを声に出す: まずは音楽をかけずに、「イチとニ、サン」「イチ、ニとサン」「イチ、ニ、サンと」と、練習したいカウントを声に出しながら、その場でゆっくり足踏みをしてみましょう。リズムと動きを一致させる第一歩です。
  2. スローモーション練習: 最も効果的な方法の一つです。 速い曲で焦るよりも、音楽の再生速度を0.75倍にするなど、自分にとって快適なテンポより少しだけ遅い曲で練習してください。これにより、急かされることなく、身体のどこがどう動いているかをじっくり感じ取ることができます。
  3. 一つのパターンに絞る: 複数の「&」カウントを同時に練習すると混乱してしまいます。今日は「2&3」の練習、と一つのパターンに絞って反復練習するのが上達のコツです。
  4. パートナーとのコネクション: リーダーは明確で鋭いリードを与え、フォロワーは予測せずに反応することを意識して、シンコペーションへの出入りを練習します。素早い移行が、まるで二人で一つの思考であるかのように感じられることが目標です。

「&」の先にあるもの:音楽に乗る楽しさ

「&」カウントをマスターすることは、単に技術的に正しく踊れるようになるだけではありません。それは、音楽表現の扉を開く鍵です。

最高のダンスは、音楽に気持ちよく乗ることから生まれます。基本的なダンスが「1-2-3」とステップを数えることから始まるのに対し、より進んだダンスは、音楽のフレーズ(多くは2小節単位のまとまり)を感じ取ろうとします。

そして、この音楽のフレーズを感じながら踊れるようになると、ダンスはもっと自由で、気持ちの良いものに変わっていくと思います。

ここで「&」カウントの技術が活きてきます。例えば、フレーズの盛り上がりに合わせて「1&2, 3」でぐんと加速したり、音楽が静かになるところで「1, 2&3」のキレのある動きでピタッとアクセントをつけたり。

このように「&」カウントを意図的に使うことで、ただステップをこなすだけでなく、音楽の表情に合わせて自分の踊りに変化をつけていく楽しさが生まれます。これこそが、上達を実感し、自分の踊りの変化を心から楽しむことに繋がります。

まとめ:「&」を理解すれば、ワルツはもっと踊りやすくなる

いかがでしたでしょうか。「&」は単なるタイミングを示す記号ではなく、それぞれが明確な目的を持った、ステップの質を決定づける重要な要素です。

  • 「1&」 は力強い推進力
  • 「2&」 はキレのある動きとライズの矯正
  • 「3&」 は次の小節への架け橋となる

これらの違いを理解し、踊り分けられるようになると、今まで何となく踊っていたステップの意図が分かり、あなたのワルツはより深く、表現力豊かに、そして何よりも踊りやすくなるはずです。

私たちヒロスダンススタジオでは、こうしたステップの「なぜ?」を大切に、皆様のダンスの技術と表現力を高め、踊りやすくなるためのアドバイスをしています。

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