社交ダンスのワルツ:ランニングスピンターンを成功させるコツ

ランニングスピンターンの踊り方のコツ

ワルツの中でも、ダイナミックな動きが魅力の「ランニングスピンターン」。 しかし、実際に踊ってみると、

  • 「なんだかタイミングが合わない」
  • 「回転が慌ただしくなってしまう」
  • 「ナチュラルターンとの違いがよく分からない」

と感じている方も多いのではないでしょうか。

つい口ずさんでいるカウントに合わせてしまい、音楽からずれてしまうことも多いステップの一つだと思います。

今回は、そんなランニングスピンターンを軽やかに、そして音楽的に踊るためのコツを、男性・女性それぞれの視点、そしてカップル全体として意識したいポイントに分けて書いていきます。

音楽に乗ること:心の中の自分の「カウント」ではなく「流れ」に乗る

まず最も重要なのは、音楽のタイミングに合わせることです。

口でカウントを数えながら踊るのではなく、音楽の流れ、特にワルツ特有の「1」の拍の重みと、「2、3」の軽やかな流れを感じながら踊るようにしましょう。

ランニングスピンターンは、その名の通り「走る」ような動きが特徴です。

ステップの踏み位置だけでなく、体重移動やボディの動きが、音楽のリズムとどのように連動しているかを意識することが大切です。

男性リーダーへ:「頑張りすぎない」が成功のポイント

  • 最初の右回転は「力を抜いて」: 最初の回転で勢いをつけようと頑張りすぎると、かえってバランスを崩し、次の動きに繋がりません。リラックスして、自然な回転を心がけましょう。

  • 1歩目(左足)は「深く入りすぎない」: 最初の左足をコーナーに向かって深く踏み込みすぎると、体の向きを変えて中央に戻るのが大変になります。次のステップへの「通過点」と捉え、適切な位置にステップしましょう。

  • リードは「ボディ」で: 腕の力で女性を回そうとするのではなく、ご自身のボディの回転と体重移動で、女性を優しく導く意識を持ちましょう。

女性フォロワーへ:軽やかさを生む「3つの意識」

  • 1歩目(右足)は「つま先の向き」が重要: 最初の右足前進は、ただ前に出すだけでなく、つま先の向きを男性の体の向き(進行方向)に合わせることで、スムーズな回転に繋がります。

  • 2歩目(カウント「&」)は「体重を乗せすぎない」: 2歩目の左足(カウント「&」)で体重を完全に乗せてしまうと、次の右足(カウント「2」)への動きが遅れてしまいます。軽くステップして、次の動き(カウント2)のための通過点を考えるといいと思います。

  • 男性の「通過」を感じる: 2歩目のタイミングで、男性が自分の横をスムーズに通過していくのを感じ、その動きを邪魔しないように意識すると、カウント「2」へのステップが踊りやすくなります。

カップルでイメージ共有:「音楽が流れる向き」の変化に乗る

ランニングスピンターンは、フロアのコーナー付近で使われることが多いステップです。 カップル全体として、

  1. コーナーに向かって進む時のLOD(進行方向)に流れる音楽
  2. コーナーを通過し、新しいLODに向かう時の音楽

この「LODに対する流れる音楽の向きが変わる」ようなイメージを持つと、ステップの方向転換と音楽の流れが自然に一致し、踊りやすくなります。

次のLODでの踊りと流れへとスムーズに乗り換えていく感覚を、二人で共有しましょう。

ランニングスピンターン vs ナチュラルターン:目的の違いを知る

ランニングスピンターンとナチュラルターンは、どちらも右回転のステップですが、その目的と表現には違いがあります。

  • ナチュラルターン:

    • イメージ:基礎的な「回る」動き
    • 目的:正確な足の位置、コントロールされた回転量
    • 表現:安定感、優雅さ
  • ランニングスピンターン:

    • イメージ:より動きのある「走る」ようなスピン
    • 目的:ダイナミックさ、連続的な流れ、フロアを大きく使う動き
    • 表現:流動性、軽快さ

この2つのステップの意識の違いを理解することで、それぞれのステップをより豊かに表現できるようになります。

コツを掴んで、ワルツのランニングスピンターンを気持ち良く踊ろう!

今回は、ワルツのランニングスピンターンのコツについて解説しました。

タイミング、男女それぞれのポイント、カップルでのイメージ共有、そしてナチュラルターンとの違い。 これらの点を意識し、次回踊る時にぜひ試してみてください。

自分の心の中のカウントではなく、音楽の流れを感じることを常に優先することです。

音楽の乗って踊ること、音楽に頼って踊ることで、あなたのワルツがより軽やかに、そして楽しくなるはずです。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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