ワルツを気持ち良く踊るための「スウェー」
社交ダンスの中でも、ワルツはゆったりとした音楽に合わせて、流れるように踊る美しいダンスです。
ワルツをより気持ち良く、優雅に踊るために、身につけたい技術が「スウェー」です。
この「スウェー」は、ワルツを踊る上でとても大切な動きです。
今回は、このスウェーについて、初めての方にもわかりやすく、そして経験者の方にも改めてその意味を理解していただけるよう、やさしく書いていきたいと思います。
スウェーって何?自転車の旋回をイメージ!
社交ダンスで言う「スウェー」とは、形として体を傾けるだけではありません。
体重を移動させ、バランスを取りながら、スピード感をもって大きく動くための大切な技術です。
例えるなら、自転車でカーブを曲がる時の動きに似ています。自転車は、曲がりたい方向に自転車を傾けますね。
ワルツでも同じように、体を傾けることで、スムーズに体重を移動させ、バランスを保ちながら、気持ち良く大きく動きやすくなります。
ただし、スウェーは、大きくやり過ぎないように注意が必要です。
スウェーには3つの種類があります
社交ダンスのスウェーには、大きく分けて3つの種類があります。
- ナチュラルスウェー: ワルツを踊る時の自然な体の傾きです。ワルツの基本的なステップである「ライズ&フォール」に合わせて、回転していない時でも、自然に体が傾くことです。
- ボディスウェー: 体の中心、体幹を意識して傾ける方法です。アウトサイドに出るときやポーズなど体の中心を左右に傾けることで、より大きく、はっきりとした動きとして傾けることです。
- スイング: 回転する時に生まれる、自然な傾きです。ワルツでは、回る動きに合わせて、遠心力を利用してスウェーをかけることで、一番イメージしやすい体の傾きです。
これらのスウェーは、一つだけでなく、組み合わせて使うことも多いです。少しだけ違いがあると知っておくだけでも、傾きの違いが生まれるかもしれません。
難易度の高い「スローアウェイオーバースウェー」
ワルツには、「スローアウェイオーバースウェー」という、写真でよく見るポーズがあります。
これは、「スローアウェイ」(投げ出すような動き)と「オーバースウェー」(体を大きく傾ける)という2つの動きを組み合わせたものです。さらに、この中でボディーの上下を意識するといいと思います。
この動きをスムーズに行うコツは、「スローアウェイ」(投げ出すような動き)と「オーバースウェー」の2つの動きを別々に、丁寧に踊ることです。
一つひとつの動きをしっかりと理解してから、練習を重ねることが重要です。
上手にスウェーを踊るための4つのポイント
スウェーを上手に踊るためには、体の使い方、体重の移動、バランスが大切です。
- 体の軸を意識しましょう: スウェーをする時、体の中心の軸がグラグラしないように意識することが大切です。
バランスを崩さないことと、ノーフットライズを伴う部分には、その意識が重要です。 - 体の中心(体幹)を柔らかく使いましょう: 頭のずっと先の空間まで、身体のトーンが継続しているようにイメージするといいと思います。上方向だけでなく、後方へのイメージを持ちましょう。
- 体重移動はスムーズに: スウェーに合わせて、体重をスムーズに移動させることが大切です。
左右の体重の移動が遅れたり、急すぎたりすると、バランスを崩したり、動きがぎこちなくなってしまいます。 - 足の裏で床を感じましょう: スウェーをする時、どちらかの足の裏を主体として、しっかり床を感じることが大切です。シューズの中の指の力を意識することで、バランスを保ち、安定したスウェーを踊りやすくなります。
- 目線: スウェーを踊る時だけでなく、特に、そのあとの視線の変化は重要です。
目線を一点に固定せず、動きに合わせて滑らかに次のステップに合わせて動かす意識を持っておくと踊りやすくなります。 - 男女の連携: スウェーをする時は、お互いのバランスを感じながら、協力して踊ることです。
ポーズでのスウェーは、支えとなる足が大切です
スウェーを踊る時、体重を支える足の役割はとても重要です。
この足がしっかりしていると、もう片方の足を自由に動かすことができ、より大きく、美しいスウェーを表現できます。体重乗っている足がしっかり床を捉え、安定していることで、もう一方の足でバランスを取りやすくなります。
スウェーを気持ち良く表現して踊りましょう
ワルツのスウェーは、気持ち良く感じてもらいたいです。
体の軸や体重移動、支えとなる足などを意識して練習することで、一人ひとりのスピードと筋力で、できる範囲で、ダイナミックなワルツをイメージしながら踊りましょう。
そして、スウェーは音楽を表現するためだと、意識することも気持ち良くスウェイーを表現するためには、大切です。
音楽に乗って、そのリズムやメロディーに合わせてスウェーの大きさやタイミングを自分なりに調整することで、より音楽と一体になった動きを感じられると思います。
ワルツはパートナーと二人で踊るダンスです。だから、ピタッと息の合った踊りになることばかりではありません。右ウェーも、左ウェーもあるので、大きな動きになればなるほど大変です。
お互いの動きを感じて、協力し合うことで、より美しく、調和のとれたスウェーを踊るようにしましょう。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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